最終更新日:2026年7月20日
「家を売ろうと思っているけれど、何から手をつければいいかわからない」
実家の相続、住み替え、離婚など、家を売る理由は人それぞれですが、多くの方が最初にこの疑問にぶつかります。
不動産の売却は、金額も手続きも大きく、失敗すると数十万円〜数百万円単位で損をすることもあります。
この記事では、宅建士の資格を持つ運営者が、家を売る前に確認しておきたい3つのポイントを、費用の目安や計算例とあわせて解説します。
この記事で確認できること
- 家を売る前に確認したい3つのポイント
- 査定の流れと種類(机上査定・訪問査定)
- 売却にかかる費用・税金の目安
- 売却タイミングを考えるうえでの注意点
- 宅建士視点の実務上の注意点
ポイント①:まず「相場」を把握する(査定の流れ)
家を売る前に最初に確認したいのが、「今の相場はいくらか」です。相場を知らないまま進めると、不動産会社の言い値で話が進んでしまい、適正価格より安く売ってしまうことがあります。
| 査定の種類 | 内容 | 目安の期間 |
|---|---|---|
| 机上査定(簡易査定) | 周辺の取引事例や公示地価などをもとに、訪問せずに概算価格を算出 | 数日以内 |
| 訪問査定 | 実際に物件を確認したうえで、より精度の高い価格を算出 | 1〜2週間程度 |
- 複数の不動産会社に査定を依頼すると、価格の目安に幅があることが分かり、相場感をつかみやすくなります
- 査定額はあくまで「売れそうな価格の目安」であり、実際の成約価格とは異なる場合があります
📌 あわせて読みたい:不動産一括査定の使い方|宅建士が確認ポイントと注意点を解説
複数社の査定額を比較したい場合は、一括査定サービスを使うと効率的に確認できます。
売却を迷っている段階でも、まずは相場を知るために利用する方も多い方法です。
ポイント②:売却にかかる費用・税金を把握する
家を売ると、売却代金がそのまま手元に残るわけではありません。主に以下の費用がかかります。
| 費用の項目 | 目安 |
|---|---|
| 仲介手数料 | 売却価格 × 3%+6万円(+消費税)が上限の目安(400万円超の場合) |
| 印紙税 | 売買契約書に貼付。売却価格に応じて数千円〜数万円程度 |
| 抵当権抹消費用 | 住宅ローンが残っている場合、司法書士報酬とあわせて1〜2万円程度 |
| 譲渡所得税・住民税 | 売却益が出た場合に課税(マイホームなら3,000万円の特別控除の対象になる場合あり) |
※2026年度時点の目安です。税制は条件によって適用可否が変わるため、詳細は税理士にご確認ください。
計算例:3,000万円で家を売却する場合の諸費用
売却価格3,000万円のケースで、諸費用の目安を確認します(2026年度時点の目安)。
- 仲介手数料:3,000万円 × 3%+6万円 = 96万円(+消費税で約105.6万円)
- 印紙税:1万円程度(売買金額により変動)
- 抵当権抹消費用(ローン残債がある場合):1〜2万円程度
- 諸費用の合計目安:約110万円前後(2026年度時点の目安)
この他に、住宅ローンの残債があれば、売却代金からその返済も行う必要があります。手元にいくら残るかは、「売却価格−諸費用−ローン残債」で考えるのが基本です。
📌 あわせて読みたい:家計管理は何から始める?FPが収支の整理方法を解説
ポイント③:売却のタイミングを考える
家を売るタイミングは、市況だけでなく、ご自身の状況によっても最適な時期が変わります。
- 住宅ローンが残っている場合:売却価格でローンを完済できるか(残債割れしないか)の確認が必要です
- 相続した家の場合:相続開始から3年10か月以内に売却すると、取得費加算の特例が使える場合があります(2026年度時点)
- 住み替えを予定している場合:売却と購入のどちらを先に進めるか(売り先行・買い先行)で、資金計画が変わります
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宅建士視点の実務上の注意点
宅建士の資格を持つ運営者として特にお伝えしたいのが、「査定額が高い会社」を単純に選ばないという点です。
- 他社より極端に高い査定額を提示する会社は、媒介契約を取るための「高値釣り」であるケースがあります。実際にはその価格で売れず、後から値下げを提案されることも珍しくありません
- 査定額だけでなく、その根拠(周辺の取引事例、担当者の説明の具体性)を確認することをおすすめします
- 媒介契約には「専属専任」「専任」「一般」の3種類があり、それぞれ他社への依頼可否や報告義務の頻度が異なります。契約前に違いを確認しておくと安心です
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注意点
- この記事の金額・税制は2026年度時点の目安です。制度は変わる可能性があります
- 譲渡所得税の特例(3,000万円控除など)は、要件を満たす場合のみ適用されます
- 売却価格・諸費用は物件や地域によって大きく異なります
- 正確な金額・税務については、不動産会社や税理士など専門家にご確認ください
よくある質問
Q1. 査定は何社くらいに依頼すればいいですか?
2〜3社程度に依頼すると、価格の相場感をつかみやすくなります。1社だけだと、その査定額が適正かどうかの判断がしにくくなります。
Q2. 売却にかかる期間はどのくらいですか?
査定から引き渡しまで、一般的には3〜6か月程度が目安とされていますが、物件の条件や市況によって前後します。
Q3. 住宅ローンが残っていても売却できますか?
売却代金でローンを完済できれば売却可能です。完済できない場合(残債割れ)は、自己資金での補填や住み替えローンの活用など、事前の資金計画の確認が必要です。
Q4. 空き家になっている実家を売る場合も同じ流れですか?
基本的な流れは同じですが、相続登記が済んでいるかの確認や、相続人が複数いる場合の合意形成など、追加の手続きが必要になることがあります。
Q5. 査定額と実際の売却価格は同じになりますか?
必ずしも同じにはなりません。査定額はあくまで目安であり、実際の売却価格は市場の反応や交渉によって変動します。
まとめ
- 家を売る前は「相場の把握」「費用・税金の把握」「売却タイミングの検討」の3つを確認する
- 売却価格3,000万円なら諸費用の目安は約110万円前後(2026年度時点)
- 査定額が高い会社を単純に選ばず、根拠を確認することが大切
- ローン残債や相続の特例など、ご自身の状況に応じた確認も忘れずに
家の売却は人生の中でも大きな決断の一つです。「何から確認すればいいか分からない」という段階でも、まずは相場を知ることから始めてみることをおすすめします。
売却を考え始めた段階でも、まずは無料査定で今の相場を確認してみるのも一つの方法です。
参考情報・専門機関への確認案内
- 不動産取引の基本:国土交通省の公式情報
- 譲渡所得税・特例の詳細:国税庁の公式情報
- 個別の取引・契約内容:不動産会社・宅地建物取引士
制度・税制の内容は2026年度時点のものです。最終的な判断の際は、不動産会社や税理士など専門家にご確認ください。
免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の不動産取引・税務相談に代わるものではありません。実際の金額や条件は、物件や状況によって異なります。

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